美術商の役割

 私が北区西天満(旧名 老松町)にギャラリー浅羽として店を開店し、早や30年が過ぎました。
 今思うと当初は美術商として、単純に利益追求(利は元にあり)ばかり考えていたように思います。安く仕入れすることが一番の利益だと思い、仕入れの為に毎日他府県にまで足を運ぶ日々が続きました。当然ながら品物を仕入れする時は強く値切って買うことも多々あったように思います。
 しかし、最近少し考えが変わったように思います。
 題目『美術商の役割』ですが、世間ではよく芸術、話術、武術、忍術、算術という言葉が使われます。美術も”美”の後に”術”が使われます。私はこの”術”をうまく正しく使いこなすことによって、より多くの相乗効果を生み出し、商売にプラスになっていければと思います。その思いで美への追求心、又努力を忘れずに自分自身の美術商としての成長成果を願いがんばっている毎日です。
 お客様にも程よい感覚に術中にはまっていただき、品物を買ってもらうことが出来ればうれしく思います。
 よろしくお願い致します。

ギャラリー浅羽 浅羽 一男